ベトナムのオフショアソフトウェア開発。他のアウトソーシング先との競争上の懸念点
ソフトウェア開発のアウトソーシングは、高品質の仕事を維持しながらコストを削減するための優れた方法として、長い間利用されてきました。インド、フィリピン、中国などのアジア諸国は、長い間、アウトソーシング先リストに載っていました。最近ベトナムが加盟し、ソフトウェア開発の先進国の一つとして認識されるようになりました。
CIO誌によると、ベトナムでのソフトウェア開発のアウトソーシングは、米国でのソフトウェア開発と比較して最大90％のコスト削減が可能であり、インドと比較すると1/3から1/7のコストになるといます。ベトナムはアジアにおける費用対効果の高い、高品質のオフショア開発先として評価されているのです。
フォーブスはかつてベトナムを「小さくても強力な大国」と称していましたが、この国が理想的な着陸地の1つに選ばれたという事は噂ではありません。
ベトナムにおけるグローバルIT・ソフトウェア開発アウトソーシングの歴史
ベトナムのIT・ソフトウェア開発アウトソーシング市場は、実はまだ歴史が浅いのです。20年ほど前、インテルやオラクルといった多国籍企業が、ベトナムの技術者層を取り込み始めました。政府はSTEM教育に投資し、熟練技術者の豊富な労働力を生み出しました。
現在、技術系アウトソーシング市場は一貫して成長しています。IBM、Samsung、Display、Microsoftなどの大手企業がベトナムに投資を続けているため、ベトナムのハイテク産業とアウトソーシング産業は活況を呈し、インドにとって競争力のある懸念材料になっています。
今年2021年には、インテルがベトナムに4億7500万ドルを追加投資し、投資総額は約15億ドルに達しました。また、Appleはベトナムで地域オペレーション、新製品マネージャー、オペレーションマネージャー、エンジニアリングプログラムエンジニア、機械品質エンジニアなど、多くの技術関連職の募集を開始しました。これは、ベトナム経済にとって良いニュースの一つです。
部外者が東南アジアの小国であるベトナムを見て驚くのは、ベトナム国内で見られる、仕事とテクノロジーに対する高度な適応性です。90年代にベトナムに来て、それ以来ここに住んでいる外国人のおそらく80パーセントは、ベトナム経済の急速な変化を経験していることを認めます。
2017年にベトナムがWTOに加盟すると、欧米企業がここに足跡を残すために努力してきました。10年以上、ベトナムに高い適応力を持つIT人材が登場します。
ベトナムでのオフショアソフトウェア開発アウトソーシングは、どのように企業やスタートアップのコスト削減を支援することができますか？
多くの企業が、ソフトウェア開発プロジェクトやITインフラをサポートするため、サードパーティベンダーへのアウトソーシングを選択する主な理由の1つは、コスト削減であることは否定できません。
アジアにおけるオフショアリング先としては、インドと中国が長い間、最も人気のある二大国際都市として知られてきました。しかし、今回ご紹介するのは、アジアで新たに台頭してきたITアウトソーシング市場です：ベトナムです。
Covid-19の状況
2008年の大不況以来、COVID19は間違いなくブラックスワン（黒鳥）でした。私たちは今、不確実なビジネス環境を体験しています。
パンデミックは市場の不安定さ、観光・接客業の崩壊、原油価格とエネルギー産業の崩壊など、世界中のビジネスが対処すべき障害や課題を引き起こしました。多くの企業や新興企業が、サービスや製品を維持しながら状況をコントロールしようとするために、何十億ドルもの資金が流出しました」。
ここでも新興企業だけでなく、中小企業や大きな組織でさえ、業務の一部を停止したり、従業員を解雇したりしなければなりませんでした。このような行動には、企業が顧客の期待を裏切り、顧客を失うリスクにさらされる可能性があります。
では、新興企業がコスト削減だけでなく、最高のパフォーマンスを維持するために適切な戦略を見つけるにはどうしたらよいのでしょうか。
検討したい戦略の1つは、高価で不要な人員数を削減し、より合理的な予算を確保して、経済的に実行可能なオフショアチームを雇用してビジネスをサポートすることです。
ミシガン大学ビジネススクールとペンシルバニア大学ウォートンスクールによる最近の研究では、オフショアソフトウェアプロジェクトに関して、オンショアソフトウェア開発プロジェクトと比較して、企業は年間最大56000米ドルを節約できることが示されています。
ベトナムがITアウトソーシング先として理想的な理由
ベトナムは手頃な価格であるにもかかわらず、より多くの価値を提供し、企業に多くの利益をもたらすことができます。ここではベトナムがソフトウェアアウトソーシング先として有望視されている理由をご紹介します。
便利な地理的位置と言語的効率
ベトナムは東南アジアの中心に位置し、外資系企業にとって戦略的な投資先となる可能性を秘めています。長い海岸線を持つベトナムは、国際航路に近接することができ、戦略的に最適な場所に位置しています。
また、ベトナム人は英語と似たラテン語のアルファベットを使うため、比較的早く英語を習得することができます。その結果、ベトナム人の半数は英語を話すことができ、言葉の壁を取り払い、国際的なコラボレーションをスムーズに行うことができます。
経済力
ベトナムは経済成長の著しい国であり、ここ数年、GDPは高い水準で安定して成長しています。世界銀行は、ベトナムのGDPは2000年以降、毎年6.46パーセントの安定した成長を遂げていると発表しています。この成長は、1986年に開始された経済改革の後に始まり、それ以来、成長が止まっていません。
これまでベトナム経済は、地域経済や世界経済と深く結びついており、アウトソーシングに適したスキル市場として栄えてきました。
経済アナリストは、このまま毎年経済発展が続けば、10年前の中国経済と比較されるようになり、ベトナムは商品やサービスを生産する次の拠点となるだろうと予測しています。
若い才能の宝庫
Worldmetersによると、ベトナムの年齢の中央値（30.8歳）は、中国（37.8歳）に比べて6.5歳若いそうです。人口の60％が35歳以下と推定され／労働力は若い人が多く、減少の兆しは見れない。さらに、同国は教育を推進し、IT全般、特にソフトウェア技術を発展させている。
政府からの支援により、IT労働力はAI、サイバーセキュリティ、ERP、ビッグデータ、データサイエンス、モバイルアプリケーション開発などの高度な技術スキルセットに注力しています。ベトナムでは、世界のテクノロジー産業への対応力を徐々に強化しています。
信頼できるソフトウェア開発パートナー
ガートナー社の「オフショアサービスにおける世界の主要拠点」では、2016年に、アジアにおけるテクノロジー、特にソフトウェアに優位性を持つ多くの国の中でベトナムは、多くのメリット（熟練した労働力、世界レベルのプロジェクト、製品品質、忠誠心、地理的な立地の優位性、競争力のある価格）を持つ新興国としてみなされている。と述べています。
ベトナムITO会議は、シンガポール、日本、米国、韓国など多くの国の企業から大きな注目を集めています。またアウトソーシングの分野では、労働力の離職率が他の地域より低くなっています。
ベトナムのソフトウェア・アウトソーシング・ベンダーの選択基準
さて、アウトソーシングやオフショアに関してベトナムを考えることに、納得していただけたでしょうか。更に、数あるベンダーの中から最適なベンダーを選ぶにはどうしたらいいのでしょうか？ ここでは、その基準をご紹介します。
- このパンデミックタイムに達成したいビジネスゴールと最終目的を明確にします。
- オフショアリング先の決定（ホーチミン市のIT市場は、香港よりも若干成熟しています。）
- 選択肢を検討し、候補を絞り込む
- 業界内で同様の経験を持つベンダーを選択します。
- 自社のビジネスが今回克服すべきITソリューションを知るために調査を実施します。
- 選択したベンダーとWin-Winの契約を交渉します。
TP&Pテクノロジーでは
私たちは、ベトナムのトップクラスのソフトウェアアウトソーシング企業であることを誇りに思っています。私たちは、豊富な知識と経験を持つ熟練したチームを持っており、あなたのパートナーになる準備ができています。
ソフトウェア開発サービスだけでなく、必要な方にはITコンサルティングサービスも提供しています。私たちの専門家に相談して、あなたの次のプロジェクトで私たちが何を助けることができるかを見つけてください。
