ODC - オフショア開発センターとは何ですか?ベトナムでのオフショアソフトウェア開発センター設立方法はどうするのですか?


ODC - オフショア開発センター 
近年、世界的なソフトウェア開発の需要増加に伴い、オフショアソフトウェア開発センターが次々と設立され、その存在感はますます高まっています。

オフショア開発センターという言葉は、IT業界で働く人であれば、おそらく聞き慣れない言葉ではないでしょうか。

オフショア開発センターは、多くの企業にとってその利便性から最良の選択肢です。  

では、オフショア開発センターとはどのようなものなのでしょうか。

オフショア開発センター(ODC)は、ITやソフトウェア開発プロジェクトのアウトソーシングを検討されている方にとって、一つの選択肢になるかもしれません。

オフショア開発センターは、ソフトウェア開発サービスを提供する開発会社ですが、その所在地は他国になります。このタイプの会社は、あなたのメイン会社の子会社であるとみなされます。

持ち株会社のある国に比べ、ODCのある国の生活水準はずっと低いです。

では、アウトソーシングとはどう違うのでしょうか。

ODCはソフトウェアのアウトソーシングとは少し違います。ODCは他の国にあり、サービスや製品を提供するものです。一方、アウトソーシングは、ある特定のサービスや製品を第三者の会社から提供するサービスで、地理的な条件は重要ではありません。

アウトソーシングの主な目的は、生産性を向上させ他の重要な業務に集中するとであり、コスト削減も理由の一つではありますが、根本的な理由ではありません。一方、ODCの主な目的は、2国間のコスト差を利用して企業の経費を削減することであります。

しかしODCもアウトソーシング(特にオフショア)も、開発のコストを下げて多くの優秀な開発者を確保し資金を節約し生産性を高め、会計・人事・オフィスの予算を最適化するという点では同じと言えます。

ODCは、お客様の要件に基づいたソフトウェア開発チームを構築しプロジェクトベースの開発、テストサービス、お客様のための独立したODCの設立など、さまざまなサービスを提供することができます

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ODCには通常、開発者、QAエンジニア、プロジェクトマネージャー、プロダクトマネージャー、DevOpsエンジニア、デザイナー、コピーライター、UX/UIスペシャリスト、マーケティングスペシャリストなど、あなたが必要とするあらゆる種類のスペシャリストが含まれています。

また、税務、経理、人事管理など、追加的な問題に関してもサポートします。

ODCモデル

開発モデルにはいくつかの種類があります。

  1. ソフトウェアODCトラスト:一流のセキュリティレベルをデザインモデルにおいて要求するクライアント向けです。このモデルは、ソフトウェアが唯一無二のものであり、機密保持が必要な場合に適しています。
  2. ソフトウェアODCクラシック:ODCが採用する最も人気のあるソフトウェア開発モデルです。このモデルは、プロジェクトマネージャーによって管理され、必要な技術スキルを持つ専門チームが、要求されたとおりにプロジェクトを提供することができます。この種のモデルは、古いソフトウェアの更新や拡張、サポート、他のプラットフォームへの移行、新しいコードの記述など、さまざまなタスクがあるプロジェクトに有効です。
  3. ソフトウェアODCブランド:非常にアクティブに関与し、プロセスとその開発を制御したい企業や法人に最適なオプションです。
  4. ODCフルフォーム:プライベートODCとしても知られています。このモデルでは、顧客が他の国で独自の開発センターを取得することができます。採用されたチームは、お客様の要求に基づいて、お客様の本社と密接に協力しながら、企画、調査、分析、設計、タスク管理を行います。

ODCのメリット

ODCがもたらすメリットは複数あります。ここでは、その背景にはくつか理由があります:

What Is ODC — Offshore Development Center? How To Set Up An Offshore Software Development Center in Vietnam?

  • コスト削減:先に述べたように、本社がある国よりもODCは生活費が安い国に置かれることが多いです。このコスト差を利用して、材料費、人件費などのコスト削減し、売上を増加させたり、他の要素に主軸を移すことが可能となります。
  • 安価な施設:生活費が安価な国の経済中心地である都市にオフショア開発センターを設立することは、企業にとって評判や売上の面でメリットがあるだけでなく、オフィスの家賃や維持費、インターネット料金など何倍もの経費削減に繋がる可能性があります。
  • 外国に市場を拡大する:他国の市場に進出することで販売量や評判を高め、更に顧客に近づき、そのニーズをよりよく理解する方法でもあります。またターゲット市場に進出する事で、物理的に存在し同時に物流コストも削減できる方法です。
  • 大規模なチームで異なるスキルを発揮:50人以上のチームを立ち上げたい場合、ベンダーが別のオフィスを設立し、開発者、PM、QA、マーケティングの専門家全てをここで働いてもらう事で、従業員のブランディングが可能になります。
  • タレントプールへのアクセス:あなたの会社が別の国にあることは、その国のタレントプールにアクセスできることに等しく、あなたの会社の労働文化を豊かにし、一般的なスキルを向上させることができます。求職者は、「外資系企業のオフィス」で働くことになると分かれば、仕事を受ける可能性が高くなります。
  • 機密保持を向上させる:恐らくODCでは複数のプロジェクトに複数のチームが関わり、ほとんどの時間隣り合わせで仕事をします。自分のチームのためにODCに別のオフィスを設立するよう依頼する事は、常に良いアイデアと思います。
  • 製品のローカライズ:ODCは、外国の市場に参入したい時の良い選択です。ODCは貴社を特定の市場に近づけるだけでなく、製品のローカライズも支援するからです。例えばベトナムに製品を導入したい場合、ODCを現地に置くことは賢明な選択と考えます。何故ならば開発者はすべて現地の人なので、製品を現地向けにローカライズするためのアイデアを提供することが出来るからです。

リスク

しかしよく考えてみてください、ODCに潜むリスクも見逃せません:

不適切な立地条件

もし、あなたの目的がコスト削減と売上向上の場合、ODCの立地条件を考え直す必要があります。特定の分野のスペシャリストが少なく、将来性のない小都市は避けるべきでしょう。

2020 Global Talent Trendsで、将来の労働環境の展望及びヨーロッパ、アフリカ、ASEANなどでの仕事の将来についての予測を得て可能性のある土地を見つけてください。

遠隔地での登記に伴う苦労

外国企業に対して不親切な国もあり、新規事業の立ち上げる為には一定の課題、法的・官僚的なハードルもあります。もし特定の国でODCを設置すればネットワークが出来、法人登記の方法について何かヒントを得られるかもしれません。

課題 

メリットと同時に、もちろんリスクや課題もあります。以下は、ODCを設立する際に直面する可能性のある問題です。

- コアチームの採用:新しいチームをODCの所在地で採用するプロセスで、海外リクルーターが市場や候補者探しの適切なチャンネルを持っていない場合、コストがかかり、効果が発揮出来ない場合もあります。

What Is ODC — Offshore Development Center? How To Set Up An Offshore Software Development Center in Vietnam?

リモートチーム管理の課題: 

  • セキュリティリスク: 遠隔地にオフィスを持つことは、情報漏えいや法律執行官や犯罪集団の襲撃等のリスクがあります。
  • 文化の違い: 言葉の壁、労働文化の違い、コミュニケーションに対する考え方やコンフリクトマネジメント、コミュニケーションチャネルなど、文化の違いがそのまま現実の問題となります。
  • 社内チーム vsリモートチーム: インハウスチームを雇用するのとリモートチームを雇用するのとでは、大きな違いがあります。すべての社員がオフィスに座っているのでしょうか?ODCの場合、一部の社員は確かにリモートですが、主なコミュニケーションチャネルは何ですか?全員が常に同じオフィスにいるので、一度電話やメールをすれば必要な人に連絡がつくのでしょうか?
  • タイムゾーン: これは、ODCを持つ際に克服しなければならない重要な課題の1つです。ほとんどの会社では、クライアントから特定の要求がある場合、開発者のスケジュールを立てたり、警告を出したりして、コミュニケーションを取りやすくしてくれます。
  • コミュニケーションと管理:オンライン・コミュニケーションの場合、相手の表情やボディランゲージが見えないので、大きなロスが発生する場合があります。したがってジェスチャーを補うための明確な指示コミュニケーションが重要になります。コミュニケーション手段や働き方を統一する事が大切です。
  • チームへの配慮: 遠隔地のチームは第二番目のチームと感じるかもしれないので、励ましや公平に扱うことが必要です。可能であれば、時々彼らの国を訪問し本社に招待して、直接お互いをよく知る努力が大切です。
  • スケーラビリティ: これは課題というより、メリットに近いと思います。手頃な価格で他の国にODCがあるので、予算内で簡単にチームの規模を拡大することができます。

ODCチームの立ち上げと管理方法

  • ベンダーの社風、事例、スキルなどをよく見て、適切なベンダーを選びましょう。
  • 実績、リファレンスを確認
  • 他の顧客から経験やアドバイスを聞く

ソフトウェアベンダーの選定が済んだら、組織構成や文化について彼らに相談してください。全員が調和して働くことが不可欠ですので、彼らは自分の責任や役割を理解し、お互いに助け合う為にタスクを平等に分ける必要があります。

新入社員を採用する際、自分の役割と責任をよりよく理解してもらうために、空いたポジションにはすべてジョブディスクリプションを作成することを忘れないようにしましょう。また資格や学歴だけでなく、ソフトスキルにも着目して面接を行いましょう。

明確な指示とプロジェクトインフラでの居場所を与えること。チームメンバーは、自分の役割は何か、誰とコミュニケーションをとるか、問題が発生したときに誰に相談するかを理解する必要があります。また各自が問題を報告し、できるだけ早く対処する方法を知っておく必要があります。

次に、ODCのセキュリティ対策として:誰がプロジェクトのどの部分にアクセスできるかその責任は何か、そして方法論、コミュニケーション・チャンネル、コミュニケーション頻度を選択することです。

チームはどれくらいの頻度であなたに報告すべきか、期限はいつか、またどのようにあなたに納品すべきか。AsanaやJiraは、プロジェクト追跡・管理スイートを設定するためのオプションとなります。

複数のチームがある場合はチーム間の責任範囲を明確にし、必要であればプロジェクトの一部分に異なる人材を混ぜるようにします。オフショアチームと社内チームは、互いに邪魔にならないように調整し、協力し合うことが必要です。

このような課題を理解することで、ODC を開始する際に は、来るべき事態への十分な備えをすることができます。適切なスキルセットと柔軟性を備えたベンダーを選択することで、ベンダーはあなたの右腕となることでしょう。

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ODCを運営するための究極のガイドライン/チェックリスト

ODCを成功させるために必要なチェックリストをご紹介します。

  • ODCを設置したい国の市場や生活水準を調査します。
  • 必要な設備を計画する
  • 地方自治体で法人として登録する
  • オフィスを探して賃貸をします。もし予算に余裕があるなら、街の中心地で川の近くが良い選択と考えられます。
  • インテリアデザイン
  • オフィスの改修
  • 家具の購入と設置
  • ワークステーションを準備、インターネットに接続します。
  • セキュリティ信号システムの設置
  • プリンター、スキャナーなど、従業員やオフィスで使用する機器の設置
  • パントリー、スナック、水、コーヒーメーカー、薬箱の設置
  • 開発者用ハードウェアおよびソフトウェアツール
  • 必要な機器や事務用品の購入

次に、チームについて:

  • コアチームの雇用
  • 採用担当者
  • 人事担当者
  • 会計士
  • 弁護士
  • 開発者
  • その他、センターの日常業務に必要なスタッフ

さてチームを鼓舞し、団結させ、強固にするためには:

  • ブランドを確立する/まとめる
  • オフィスブランディング、ワークカルチャー
  • ブランドTシャツ、カップ、ペン、ノートなど。

これらの要素は、チームの結束を固め従業員のコミットメントと仕事の満足度を高めるのに役立ちます。

チームの準備が整ったら、次はあなたの番です:

  • 人事マネージャーと一緒に、企業活動や文化活動を計画する
  • チームビルディングのためのアクティビティやピザ・パーティーを企画
  • 従業員のために福利厚生パッケージの設定
  • チームを訪問する適切なタイミングを計画する

このようなステップを踏むことで、人材が御社に忠誠を誓うようになります。

ODCの人気ロケーション

A - アジア

アジアは急速な技術発展と進歩により、さまざまな利益をもたらしてくれる地域です。ほとんどのアジア人は英語が堪能で、同時に開発者やソフトウェアエンジニアも豊富です。


アジアは、スキルセット、便利な時間帯、すでに成熟したアウトソーシング市場と成っている事から、アウトソーシングやオフショア開発の次の目的地として考えられています。

  • IT 業界でオフショア・アウトソーシングやODCといえば、インドが欠かせない存在です。この市場のパイオニアであり、1980年代から活発に活動しています。現在、この国には300万人のエンジニアがいます。
  • 中国: 人口10億人の国。中国は、ITアウトソーシングやオフショア開発市場の中では、かなり若い部類に入ります。しかし、過去5年間で飛躍的な成長を遂げており、さらなる発展が期待されています。
  • フィリピン: インド、中国に次いで、強い労働倫理や最先端のインフラそして多くの優秀な人材のプールを持っていることから、フィリピンは最も好まれる国となっています。
  • ベトナム: アウトソーシングやODC設立の主な理由がコスト削減であれば、ベトナムはまだ比較的新しい市場であり、最有力候補地となるでしょう。したがって、インドや中国と比較して30~50%の運用コストが低く抑えられ、多くの企業が、現在および将来的にソフトウェア開発アウトソーシング事業を行う先としてベトナムを検討しているのです。

B - 東ヨーロッパ


東ヨーロッパは、多くの優秀なプロフェッショナルを抱え、開発コストも手頃で、高速インターネットアクセスなど必要なインフラも整っています。

東欧は地理的に便利で、移動距離が短く、文化の違いも少ない為に、常にオフショア先として注目されています。

  • ポーランド: 低い生活費、安価な技術教育、高い英語力を持つポーランドのプログラマーは、非常に有益な存在です。この国には25万人以上の経験豊富なエンジニアや開発者がいます。
  • ウクライナ :全国で16万人以上のプログラマーがいて、市場の成長率は年間30%を超え、ウクライナの労働力供給はまもなくポーランドと並ぶと予想されます。

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